こんにちは、夏休みこっそり一時帰国していたカステラ女王様@Rainha_Castella です。この10年ほど、一時帰国してもあまり人と会わずにハウステンボスでひっそりと過ごしていたのですが、今夏は久しぶりに、ガチな現役産業医の先生方とお目にかかる機会をできるだけ持ってみました。
その代わり、ハウステンボス2泊3日3回→2泊3日2回 になっちゃった(涙目)。でも、現役ガチ産業医にお目にかかることができたのは、それ以上に意味があった…うん(自分を説得中)。
さて、ガチ産業医の先生方と話してて、話題になったのが、産業医大出身以外がガチの産業医になりたい時に、意外と研修方法がないってこと。
目次でサクッと把握
時間がない人のためのいきなりまとめ
王道:日本産業衛生学会フル活用
*どう考えても王道
次点:労働衛生コンサルタント取得しようとするといつの間にかガチになる
*合格後は更新しなくても産業医名乗れる
オススメ:産業医アドバンスト研修会(アド研)のオンライン研修
*お金ができたら有料会員になって、オンラインコミュニティにも参加する予定だけど、今すっからかんなので、まだ無料会員
王道は、日本産業衛生学会をフル活用することだけど…
私も「自己研鑽積むにはどうしたらいいの?」って質問には、「まずは、日本産業衛生学会に入りましょう、話はそれからだ。」って言ってた頃がありました。今もJ(ちょっとだけ)そう思ってるんだけどね。
どう考えても王道
私も日本産業衛生学会の産業衛生専門医(産業医専門医と呼ぶこともあり)だったことはあるのですが、カナダから日本産業衛生学会(総会)や産業医・産業看護全国協議会に参加するのが困難すぎて、ほったらかしにしている間に、専門医資格を失ってしまいました。仙台で牛タン食べたかった…。
けど、この分野が好きなので、まだ、学会自体には加入しています。日本の労働衛生やろうと思ったら、やはりこの学会に入っとかないとアップデートできない程度には王道です。
専門医とるかどうかは別として、専門医試験を眺めると、日本ではどのようなことが産業医として求められているかわかります。また、総会と協議会、参加するの、どっちか1つならどちらかというと協議会がおすすめです(完全な好みだけどね_。
日本産業衛生学会専門医制度委員会の公式Webページはコチラ:https://ssl.jaoh-caop.jp/index.html
専攻医試験と専門医試験の過去問はコチラ
会員じゃなくても過去問見られます。
専攻医試験過去問
https://ssl.jaoh-caop.jp/associate/past_questions.html
専門医試験過去問
https://ssl.jaoh-caop.jp/professional/past_questions.html
王道だけど、即効性はないし、何もココまで…とも思う
ガチ産業医になるには、どう考えても王道な日本産業衛生学会ですが、実際には、臨床専門医をお持ちの先生方が、日本産業衛生学会の専門医も同時に持つことにどれだけの意味があるかと問われると微妙(実際には放射線科X産業衛生、救急X産業衛生、眼科X産業衛生でダブルの専門医お持ちの先生もいらっしゃる=リア友だったりするのですが)。
また、急に困ったことが起こった時に、役に立つかっていうとそうでもないんすよね。正直、即効性は「全く」ないです。
そう言うわけで、内心は、王道はコレだよとは思っているものの、最近はあまり強くプッシュはしていません。何もココまで…とも思うからです。
労働衛生コンサルタント(保険衛生)をとるつもりで自己研鑽
労働衛生コンサルタントの過去問も自己研鑽の材料としてはとても良いかなーと思います。産業医と労働衛生コンサルタントは異なるものですが、必要な知識や技術の8割くらいは互いに被っているから。
労働衛生コンサルタントを持っていると、産業医資格を更新しなくてよい
労働衛生コンサルタントは国家資格なので、労働衛生コンサルタント+医師免許があれば、更新せずに産業医を名乗れます。
労働衛生コンサルタントの過去問は、自己研鑽の材料としても、面接対策としても大変良い
労働衛生コンサルタントの筆記試験は、いくつかの条件を満たすと免除され、面接だけでOKになりますが、過去の筆記問題眺めることで、産業医と労働衛生コンサルタントに求められていることの相違点がわかるので、結局、面接対策にもなります。
労働衛生コンサルタントの過去問はコチラ:https://www.exam.or.jp/exmn/CSkohyo.htm
産業医実務せずに、労働衛生コンサルタントだけとるのは殆ど不可能
労働衛生コンサルタントは独立した国家資格なので、医師免許なくても取得可能です。
ですが、医師じゃないのに労働衛生コンサルタント取れちゃう人って、がっつり労働衛生やってる人ばっかりで、実務もバッチリなんですよ。工学畑(労働安全からの流れで)の人とか、ガチ産業保健師とかが「そういう人」です。そういう人が面接で落とされることはあまりないと勝手に思っています、だってマジでガチなんだもん、大抵の産業医はこういう人たちには敵いません。
逆に、医師で産業医実務せずに労働衛生コンサルタントだけ取ろうとした場合、(筆記試験の方はなんとかなるかもしれないけど)むしろ積極的に落とす!くらいの鼻息を感じる圧迫?面接が行われてもおかしくないと思ってください。でも、それで合格できたら、胸張っていいです。積極的に落としにかかってる面接で合格したんだから、実務経験があまりなくてもスタートラインに立てる実力はあるってことですから。
なお、自分があまり優秀な感じがしないって自覚ある人、ある程度真面目に産業医実務をすると、面接官の半分くらいは顔見知りになります。この業界狭いので、その状態になるほどがっつり実務してたら、まず面接では落ちません。
ガチ産業医になるための実現可能な方法は労働衛生コンサルタントに向けての研鑽
ってことで、労働衛生コンサルタント試験に合格するつもりで自己研鑽するのが、実現可能でもっともオススメの方法かなと、最近の私は思います。
でも、やっぱり即効性はない
おすすめ度は、今の所、私のなかでは日本産業衛生学会専門医よりちょこっと上です。労働衛生コンサル取れたら、産業医専門医も取れそうですけど、どちらか1つ先にとるなら労働衛生コンサルタント。
しかし、即効性はないのよねぇ。困った時に質問できるという組織ではないので。仕事の紹介はもしかしたらしてくれる…かも(小さい声)。
実務をしながら勉強したい人にオススメ、産業医アドバンスト研修会のオンライン研修
上でも書いたように、労働衛生コンサルタント取得に向けて動いたら、自動的にガチ産業医になれるんじゃね、と、私は思っています。
でも、それをするのに何をどうしたらいいのか分からない先生方も少なからずいらっしゃるはず。そもそも、産業医として活動していて「困ったこと」に直面した時に、何をしたらいいのか分からない先生もいるはず、と、思ったりしてました。
そしたら、現役ガチ産業医の先生方も「困った時に誰に相談してもいいか分からず、困ってる先生多いはず!」と、思っていたらしい!
産業医アドバンスト研修会オンライン研修、2019年9月1日始動
産業医アドバンスト研修会(アド研)のオンライン研修が、2019年9月1日から受講可能になりました。今までも無料バージョン(スタンダード会員)がひっそりとありましたが、今回受講可能になったのは、有料バージョン(アドバンスト会員)の方ね。
アド研の目的は、コレ↓
産業医資格を持つ意欲ある医師を対象に、実務に役立つ実践的な教材と情報を提供し、職場の産業保健課題を独力で解決できる産業医育成を促すことをもって、健康、安全、快適な労働生活の実現に寄与することを目的とする。
スタンダード会員がアクセスできる内容(目次だけ)をざっと眺めた感じ、コレって、実質、労働衛生コンサルタント受験講座なんじゃないかと思うくらい、労働衛生コンサルタントにフォーカスしてると思います。
期待できそうなオンラインコミュニティ
オンラインの学習用コンテンツもですが、私がより注目してるのは、オンラインコニュニティ。
正会員(アドバンスト会員)になると、以下のことができます。
1)事例検討会(Facebookオンライン配信)に自由に参加することができる。
2)会員間で仲間を募り、オンラインサークル活動をすることができる。
今ガチで産業医やってる諸先輩方も、初心者だったころがあるわけで、この頃何に困ったかというと、「相談できる相手も、指導してくれる人も非常に限られていた」コト。当時、炭鉱等で工場医をやってて産業医になったようなレジェンド0世代産業医はいたけれど、レジェンドと第一世代の中間層は殆どいませんでした。
そういうわけで、このオンラインコミュニティ、たwぶwんw、創設者の暑苦しい思いが込められてるに違いないと勝手に想像してます。そんなコミュニティが、面白くない訳がないっwww
私も入ろうかな
とても心惹かれる産業医アドバンスト研修会、私は無料のスタンダード会員にしかなっていませんが、オンライン講座だけではなく、オンラインコミュニティには非常に興味があります。おそらく、この中でロールプレイなどもなされるでしょうし、なきゃ作ればいいし、めちゃくちゃ面白そう。
そういうわけで、私も入ろうかなと目論んでいます。
なぜ今すぐ入らないかって?
これだけの濃ゆい良さそうなアド研に。
ぢつはですね、カリヨン弾けるようになりたくて受験した大学、無事合格して、返さなくていい奨学金もらって殆ど無料で通えることになってたんです…が、カナダに20年以上も住んでるというのに、英語がっ、英語がっ、英語ガァァァァァアアアア Requirement に足りなくてですね…。 大学でカリヨンの勉強する条件としてESL(お値段高い!)でちゃんと勉強してRequirement を満たさなくちゃいけなくなっちゃったんですよ (´・ω・`)ショボーン
で、その授業料を支払ったばかりで、今、すっからかんなのです。
そういうわけで、私がアド研のアドバンスト会員になるのは、もうちょっとお金ができてからですが、そのうち、みなさんとアド研のオンラインコミュニティでお目にかかれる日がくる…かもしれません。さすがに本名で行う予定ですが、もし、オンラインコミュニティで特定しちゃった場合は、華麗にスルーして3分で忘れてね。
実務経験っていうけど、そもそも、産業医案件はどうやって探すの?
正直、産業医の仕事先は、信頼できる産業医からの紹介が今の所強いかなと思っています。健康診断などのスポットバイトは、【民間医局】や Dr.アルなび 【医師バイトドットコム】 などの医師派遣会社に複数登録することをお勧めしていますが、企業にとっても、真面目にやりたい産業医にとってもwinwinのマッチングが医師派遣エージェントでうまくいったと聞くことはあまり多くありません。
ただ、判断材料として、当該会社の産業医コラム記事などは、ある程度参考になるとも思っています(派遣会社の産業医の仕事の理解度がわかるので)。私自身は全く利用していないので、本当にいいかどうかはわかりませんが、もし、自分が使うのなら、 Dr.アルなび <非常勤> か 【JMC】日本メディカルコネクション は、産業医に関連する記事がマトモで、悪くない印象を持っています。